報徳博物館について
報徳博物館は公益財団法人報徳福運社が運営する、二宮尊徳(二宮金治郎)とその思想・業績をご紹介する博物館です。
戦前の教科書や唱歌、薪を背負い読書に励む少年の像として広く親しまれている「二宮金治郎」ですが、その真価は「二宮尊徳」と名乗った成人後にあります。
物の豊かさや社会や産業の構造は違えど、尊徳が活躍した江戸時代末期も、人口減少が起きていた低成長の時代でありました。
自然災害が相次いで起こり幕藩体制が衰退していくなかで、諸藩も農民も財政的に苦しんでいた当時、人々の心の荒蕪を開拓し、やる気を引き出しながら、小さなところから小を積んで大と為し、農村復興や財政再建を成し遂げたその手法は、今を生きる私たちに大きなヒントを与えてくれます。
こうした二宮尊徳やその思想・方法論(報徳)の研究と普及に努めるべく、1983年多くの皆さまのご賛同を賜り、当館は開館いたしました。
展示はもとよりさまざまな学びの場を提供し、大変革の時代に培われた先人の知恵を伝えてまいります。
館内のご案内
3階 研修室(64㎡)
長机といすのほか、黒板、マイク、プロジェクタなどの用意があります。
2階 常設展示室(155㎡)
二宮尊徳の前半生、後半生を振り返り、その実績や思想・方法論を学ぶことができます。
遺品や当時の文献などの資料を展示しているほか、子孫・門人らに受け継がれた報徳運動、社会への影響などについても紹介しています。
1階 インフォメーション
実物大の二宮尊徳の蝋人形がお出迎えします。
地下1階 企画展示室(151㎡)
定期講座
予約は必要ありませんので、お気軽にご参加ください。
定期講座の内容については当ホームページのお知らせでご案内しているほか、メール配信しておりますので、ご希望の方はこちらのフォームよりお申込みください。
報徳ゼミナール
第2日曜 14時~16時 無料
二宮尊徳の研究家であり報徳運動の中心的人物であった佐々井信太郎氏が、報徳思想の研究と普及を目的に始めた講座です。
現在は、毎回二宮尊徳や報徳に関連するテーマで、さまざまな講師をお迎えし実施しています。
古文書に親しむ会
第3日曜 14時~16時 無料
当館の学芸員と研究員が交代でそれぞれの古文書を解説・読み進めていきます。
丁寧に解説していきますので、初心者の方もぜひご参加ください。
中国を知ろう会
第4日曜 14時~16時 無料
当館の留学生が発表する場として始まった会です。
発表者は留学生が中心ですが、館外から講師をお招きすることもあります。
孔子や古代の焼物、お祭りや現代SNS事情まで毎回さまざまなテーマで開催しています。
その他の取り組み
遺跡めぐりの旅
二宮尊徳翁や報徳に関連する遺跡をめぐる旅を、隔年で開催しています。
1日または1泊で行っています。
*2017年の遺跡めぐりの様子。第23回全国報徳サミット日光市大会ほか、尊徳翁の最後の仕法の場であり終焉の地でもある日光市をめぐった。
企画展
刊行物
報徳博物館だより
不定期発行です。
報徳博物館・友の会だよりについて
公益財団法人化以前に「報徳博物館・友の会だより」という会報を発行していました。
さまざまな報徳の情報を掲載し、107号で報徳博物館だよりにその役割を譲りました。
報徳博物館にバックナンバーがございますので、ご入用の方はお気軽にお声がけください。
報徳博物館資料集
- 報徳博物館資料集1 尊徳門人聞書集 3,800円
- 報徳博物館資料集2 富田高慶 報徳秘録 5,000円
- 報徳博物館資料集3 斎藤高行 報徳秘稿(抄) 3,085円
館報
留学研究員制度
研究対象/報徳及び日本文化
資格基準/学生は大学院生(修士・博士課程)
社会人は大学教授、副教授、講師、教員資格者及び研究機関、教育機関、報徳交流団体の推薦者
研究期間/1年間、または6か月
定員/年間1~2名
勤務日程/基本として週5日間(日、月、火、木、金曜日、この間振替休日があります)
勤務時間/午前9時から午後5時まで
休暇/年末年始ほか博物館規定による
待遇 滞在費助成額 /学生:月額90,000円、社会人:月額120,000円、ほか交通費支給(光熱費等は自弁)
滞在施設/神奈川県小田原市 報徳二宮神社社宅
募集方法/一般公募
締切日/毎年4月末日、または10月末日
申込み先/報徳博物館留学研究員生担当係
審査資料/
1)教育・研究機関・団体の推薦状
2)履歴書
3)研究(業務)履歴
4)テーマ小論2編(日本語)①志望動機と目標 ②「日本滞在中主に何を見聞し、何を体験し、どんな人に会ってみたいか」について(各千字程度)
審査基準/
1)日本語による一定水準の論述、論文表記ができること
2)研究テーマの適切性
3)論旨の妥当性
4)意欲的な取り組みと未来志向性
5)推薦母体の報徳学への評価
審査員/
並松信久(京都産業大学教授)
鷲山恭彦(公益社団法人 大日本報徳社 社長)
中桐万里子(関西学院大学講師)
報徳流地方創生事業
現代社会で二宮尊徳の思想・方法論である「報徳」を実践する事業です。
第1弾として、2019年6月に報徳の基礎から実践まで学べる「報徳流地方創生塾・入門講座」を開講しました。
詳しくはこちらをご覧ください。