本講座は終了しました
次回プログラムは2025年2月~3月頃の予定です
開催趣旨
事例のケーススタディ、報徳思想と報徳仕法を基に、参加者自身の課題に対して新規企画を立てるワークショップなど、単に知識の伝達だけではなく、より実践的に体感的に学んでいただく講座となります。
二宮尊徳が生きた江戸末期は、度重なる飢饉や災害や藩の財政状況悪化などによって、日本の農村は疲弊していたといいます。人口が減り生産力が衰え、貧困のふちに追いやられる中、人々の心も荒廃してゆきました。
物の豊かさや産業は違えども、低成長の時代に、荒地は荒地の力で、その時代に適した新たな分度を定め直し、そこから生ずる余剰を推譲しながら復興に導いた報徳の手法は、この令和の時代にも有益な町づくり、国づくりの手法であると考えます。
今企画は、単なる事例紹介をするコンサルタントではなく、各地のまちづくり会社に自らも出資参画し、地域活性化事業を幅広く展開されている一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事である木下斉氏を中心に、そこに小田原で報徳仕法に基づいて町づくり推譲事業を手掛ける報徳二宮神社 宮司 草山明久氏や小田原市郊外の空き店舗を再生し新たな賑わいを作り続ける旧三福不動産の山居是文氏・神奈川県西部の起業者支援を行う八三財団の齊藤修一氏にも講師として参加いただき、ご参加の皆様と共に今後の各地域において役立つ内容といたします。
ひとりでも多くの皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げております。
令和6年1月吉日 公益財団法人報徳福運社
報徳流地方創生塾
江戸時代末期に疲弊した600もの村々を復興再生に導いた
自分自身の暮らしや事業に活かす2日間
現代の地方創生やSDGsの手本は江戸時代にあった
令和6(2024)年3月9日(土)~10日(日)
【場 所】
報徳二宮神社 報徳会館
神奈川県小田原市城内8-10
報徳二宮神社 https://www.ninomiya.or.jp
報徳会館 https://www.hotoku.co.jp
報徳博物館 https://www.hotoku.or.jp
【人 数】20名
【主 催】
■エリアイノベーションアライアンス
■報徳二宮神社
【共 催】
■公益財団法人報徳福運社
■株式会社旧三福不動産
■一般財団法人八三財団
1名 10,000円(2日目昼食含)
【その他】
・駐車場のご用意はございませんので予めご了承ください。
プログラム
【場所】CAFE SANNOMARU or 箱根口ガレージ報徳広場
16:30 受付
17:00 開会 イントロダクション
17:10 現代で実践する報徳仕法とは (自立と共創)
18:00 クロストーク
★現在小田原で行われている実例や他地域の実例から考える
・木下斉が関わる全国の事例
・報徳二宮神社まちづくり推譲事業(小田原柑橘倶楽部・南町プロジェクト)
・旧三福不動産の取り組み(シャッター通りや郊外を賑わす開発事例)
・83財団の取り組み
19:30 芋こじフリートーク 参加者紹介
20:30 終了
◆3月10日(日)◆
【場所】報徳博物館・報徳会館・報徳二宮神社
9:00 受付 報徳博物館
9:30 報徳博物館見学 田中修 報徳博物館
10:00 ダイジェストで知る二宮尊徳の生涯と教え
10:30 報徳思想と報徳仕法 要約
11:00 現代に生かす報徳メソッド② 木下斉
11:30 報徳仕法を現在の日本、地域、個人に照らし合わす
12:00 昼食 尊徳の食事
12:30 食後境内カフェ自由散策
13:00 現代に生かす報徳仕法とは 木下斉
14:00
15:00
16:00 終了
16:30 報徳二宮神社 正式参拝・奉告祭
17:00 記念撮影・解散
*芋こじとは?
二宮尊徳翁は桶の中に里芋と水を入れ棒や板でかき回すと、芋同志がぶつかりこすれ合って、汚れが落ちることから「芋こじ」と称して、仲間同士が自由闊達な意見交換を行いながら相互理解を深める場を設けていたことに由来します。当日は参加者みんなで懇親を深めます。
講師:木下 斉
Hitoshi Kinoshita
<プロフィール>
1982年生まれ。高校在学時からまちづくり事業に取り組み、00年に全国商店街による共同出資会社を設立、同年「IT革命」で新語流行語大賞を受賞。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。08年に設立した熊本城東マネジメント株式会社をはじめ全国各地のまちづくり会社役員を兼務し、09年には全国各地の事業型まちづくり組織の連携と政策提言を行うために一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンスを設立。15年から都市経営プロフェッショナルスクールを東北芸術工科大学、公民連携事業機構等と開設。2020年からは運営母体としてプロフェッショナルスクール株式会社を設立、既に400名を超える卒業生を輩出している。20年には北海道の新時代に向けた「えぞ財団」を仲間と共に発足。内閣府地域活性化伝道師等の政府アドバイザー、台湾文化部国際招聘委員も務める。著書『まちづくり幻想』『稼ぐまちが地方を変える』『凡人のための地域再生入門』『地方創生大全』等多数。
■アドバイザー/委員等[現在]
内閣府 地域活性化伝道師
総務省 地域力創造アドバイザー
独立行政法人都市再生機構 まちづくり支援専門家
一般財団法人民間都市開発推進機構 住民参加型まちづくりファンド選定委員会委員
北九州市アドバイザー など
■受賞/論文等
2000年 新語流行語大賞「IT革命」
2002年 日本初の社会起業家コンペティション・STYLE 優秀賞
2003年 論文「日本型まちづくりの終焉」 毎日新聞社・フジタ未来経営賞
論文「変化に適応する組織化」 商工総合研究所・中小企業活動本賞
2004年 早稲田大学 学生文化賞
2005年 論文「地方経済復活の鍵」 商工総合研究所・中小企業懸賞論文準賞
2008年 論文「市街地商業再生に寄与する共同決済システム」 パーソナルファイナンス学会懸賞論文 奨励賞
2013年 The Journal of Urban Regeneration and renewal「Challenges in
District Management in Japanese City Centers」
2016年 東洋経済オンライン「いいね!大賞」
2018年 書籍「凡人のための地域再生入門」尾崎行雄記念財団・咢堂ブックオブザイヤー2018 地方部門大賞
2021年 書籍「まちづくり幻想」尾崎行雄記念財団・咢堂ブックオブザイヤー2021 地方部門大賞
■著書等
書籍「まちづくり幻想」(単著)SB新書 2021年
書籍「地元がヤバイ…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門」(単著)ダイヤモンド 2018年
書籍「福岡市が地方最強の都市になった理由」(単著)PHP 2018年
書籍「地方創生大全」(単著)東洋経済新報社 2016年
書籍「まちで闘う方法論:自己成長なくして、地域再生なし」(単著)学芸出版社 2016年
書籍「稼ぐまちが地方を変える-誰も言わなかった10の鉄則」(単著)NHK新書 2015年
書籍「まちづくり:デッドライン」(共著)日経BP 2013年
書籍「まちづくりの経営力養成講座」(単著)学陽書房 2009年
書籍「コミュニティビジネス入門」(共著)学芸出版 2009年
WEBマガジン「エリア・イノベーション・レビュー」
http://air.areaia.jp/
東洋経済オンライン「地方創生のリアル」
https://toyokeizai.net/category/chihou-real
ほか
講師:その他登壇者
Other Speakers
草山 明久
Akihisa Kusayama
山居 是文
Yoshifumi Yamai
齋藤 修一
Shiichi Saito
開催報告 報徳流地方創生塾
2024年3月9-10日
全国より31名の方にお集まりいただき、木下斉さんを中心に中身の濃い時間を多くの方々と共有させていただきました。
この令和の時代にこそに役立つ報徳仕法のエッセンスを皆さまに感じていただけるものと思います。
過去の報徳流創生塾
これまでの様子
■報徳塾が目指すもの
座学ではなく実践に繋げる学びの場
少子高齢化が年々顕著となり、医療や介護、福祉・育児・社会保障などの予算が増大、財政的にも厳しい時代を迎えるこれから。これまでの手法が通用しなくなるなか、私たちはこれからの未来を予測し、今、真剣に動き出さなければなりません。
当塾は報徳思想と報徳仕法を基本として補助金などの財源を当てにせず「人・もの・お金を地域で回す」新たな公民連携やソーシャルビジネスを生むべく多くの人が交わる場所です。
■現代にも通じる二宮尊徳翁の教え
二宮尊徳翁が活躍した江戸時代末期も、物の豊かさや社会や産業の構造は違えども、人口減少が続いた低成長の時代でありました。相次ぐ自然災害が起こり幕藩体制が衰退していくなかで、諸藩も農民も財政的に苦しんでいた当時、「荒地は荒地の力で」人々の心の荒蕪を開拓し(モチベーションを上げ)、小さなところから小を積んで大と為し、農村復興や財政再建を成し遂げたその手法(報徳思想・報徳仕法)は、現代のローカルで生き、自然環境とも調和しながらサスティナブルな循環を生み出そうとする私たちに大きなヒントを与えてくれるのです。
今も役立つ報徳の教え
二宮尊徳翁語録より 【訳注 報徳外記より抜粋】
「 国に9年の蓄えのないのを不足といい、6年の蓄えがないのを急といい、3年の蓄えもないのを国であって国でないという。今日諸侯の国で、3年の蓄えがあるものがどこにあろう。泰平が久しく続いて、ぜいたく遊惰をきわめ、1年の歳入を尽くしても国用が足らず、あるいは負債により、あるいは暴税によってこれを補う。負債は利息のために税収を減じ、暴税は人民の流亡のために税収を減ずる。そこで不足はいよいよ生じ、あるいは翌年分の租税を納めさせ、はなはだしきは3年先の分を取り立てて国用にあてるようになる。国であって国でないと言おうか、諸侯であって諸侯でないと言おうか。」
「 上は王侯から下は庶民にいたるまで、おのおのその天分にとどまり、節度を立て、勤倹を守り、分外の財を譲って報徳の資材とし、これによって荒地をひらき負債をつぐない、貧窮をめぐみ、衰村を立て直し、廃国を興す。その実施は、一家からして二家に及ぼし、一村から二村に及ぼし、漸次一郡・一国・天下に及ぼし、ついに海外万国に推し及ぼすのであって、これぞ天地人三才の徳に報いるゆえんなのである 」